翻訳ソフトを批判(2)        2000.2.13.作成

 1)機械翻訳でいいのか(2)?

 前項で、色々なインターネットのサイトで、散見される「いとも奇怪な」英語のページを見ることについて、かなり手厳しいことを書いたが、ウエッブ・サイトでソフトメーカーさんの「お試しソフト」の有効期限ももうすぐ終わるので、私のコンピューターからソフトの削除をする前に、もう一度、本当に使い物にならないものなのか、それとも、「なんらかの、手加減」を加えてやれば、はたして使うことができるものなのかなどについて、さらに若干の感想を述べておきたいと思う。

1)具体的な実例は、前項でかなり詳細にわたって、実験したので、いまさらそんなに繰り返すこともないのだが、英文を翻訳するソフトはまだまだ「未完成」なのではと思える。ちょっとした平易で、明解な文であっても、単文(S+V=主語+動詞からなるもっとも簡単な文構造)なら、何とか訳せても、複文(S+V+S+Vで、主節+従属節の文構造)となると、いとも奇怪な日本語訳をする。したがって、現時点では、たとえ昔、何百万円した「英日翻訳ソフト」が、何万円で入手できるとしても、あまり手出ししない方が賢明なのではないだろうか。

2)以外に思うのは、日本語から英語に翻訳する「日英翻訳ソフト」のことである。単文なら、かなり正確にPASSABLEな訳をしてくれることが、判明した。無論、英語を学習したことのない人が、翻訳ソフトを用いて「インターネット・サイト」を翻訳するなんて無謀はできないが、「手間を省く」目的であとで十分に「おかしな機械翻訳」を直せる方が、使用するのであれば何の問題もないと思えることである。翻訳の品位も「あまり良くないし」、「どの程度の精度」かということについても、あまり「ほめる」ことも出来ないが、ないよりはあるほうが、仕事の種類にもよるが、良いといえるかも知れない。ただし、ソフトの内部に内臓されている辞書は、あまり語彙数が多くないようで、少し専門的な語句や熟語などがあると、だめなようである。

2) お粗末な「機械翻訳」(2)

翻訳の実験「第二弾」を、ここで再度お目にかけよう。 ここで実験するのは、高校1年生から高校2年生の初め程度の、ごくごく基礎的な「普通」の英語文であるが、それとても、翻訳が出来ていないから、「翻訳ソフト」、特に、英→日の「頭脳」程度が分かってしまう。

1) 英語→日本語 (英日翻訳ソフトによる)=「やや易しいめの英文」

1 Birds fly.           →     鳥は、飛ぶ。          合格!

2 He went to Osaka.     →     彼は、大阪へ行った。     合格!

3 He speaks English.     →     彼は、英語を話す。      合格!

4 Nancy spoke in Japanese. →   ナンシーは、日本人で話した。  不合格! 

5 Nancy can speak Japanese.→   ナンシーは、日本人を話すことができる。不合格

6 She speaks three languages.→  彼女は、3つの言語を話すことができる。 合格!

7 I will speak in Spanish.    →  私は、スペイン語で話すだろう。      合格!

8 He has come back from Spain. →  彼は、スペインから戻った。       合格!

9 He has been to the United States three times.→ 彼は、アメリカ合衆国3にいた                                    時。        不合格!

10 He has done the work.  →     彼は、仕事をした。        合格!

11 I must do the work at once. →  彼は、すぐに仕事をしなければならない。合格!

12 You have to start at once.→ あなたは、すぐにスタートしなければならない。合格!

 

「感想(1)」 今回の英文は、学生諸君が、学校の宿題(中3−高校1くらいまで)程度なら、なんとか使えるかな、といった素材的な英文にしぼって見ましたが、これくらいなら「わざわざ」ソフトに頼る必要はあるのかなといった程度です。其れ以上は、あきれてものが言えない状態です。

 

2) 英語→日本語 (英日翻訳ソフトによる)=「やや難しいめの英文」

1 This is the way I wash my clothes.→これは、私が私の服を洗う方法である。

2 He lies on the grass.         →彼は、草に横たわる。(?)

3 He can tell this from that.      →彼は、これをそれと見分けることができる。   

4 You are my sunshine.         →あなたは、私の日光である。(?)

5 He tells me what to do.       →彼は私に何をするべきかを言ってくれる。 

6 Tell him what to do, will you?   →彼に何をするべきかを言ってくれませんか。

7 Please tell me what we should do.→どうぞ、私たちに何をするべきであるかを言って                         下さい。

8 Cathy is the girl that I love.    →Cathyは、私が愛している少女である。

9 He is a high school student.    →彼は、高校の生徒である。

10 He reads an interesting book  .→彼は、面白い本を読む。

11 He bought me a good camera.  →彼は、私に良いカメラを買った。

12 He made his son a doctor.    →彼は、彼の息子を医者にした。

「感想(2)」 1〜12は、ニュアンスの面でやや「首をかしげる」ものもあるが、まあまあ何とか、OKといえる訳文であろう。

13 The Jewish mother means the mother who is enthusiastic about the education   of her children.→ ユダヤ人の母は、自分を意味する その人は、教育に熱中してい               る。

「感想(3)」 13 の Jewish mother=「教育ママ」の意。「教育ママとは、自分の子供の教育に熱中する母親を意味する」 という内容が「めちゃくちゃ」に訳されている。

 

14 My bonnie lies over the ocean.  →海洋の上の私の可愛い嘘。

15 My bonnie lies over the sea.    →海の上の私の可愛い嘘

「感想(4)」 14 15 の 文は My Bonnie lies over the ocean という歌の一節であるが、bonnie 「可愛い人」の意味は出ているが、動詞のlie「横たわっている」が名詞の嘘と「解釈」している。また、 over the ocean , over the seaは「海の向こうに」の意味であるのに、「海の上に」と解釈しており、まったくの「変な」訳となっている。

 

) 日本語→英語 (日英翻訳ソフトによる)

1 これは日本一高い建物である。→ This is the tallest building in Japan.        合格!

2 神戸は、地震で大変な被害を被った。As for Kobe, terrible damage was covered with earthquake.

=「神戸に関して、大変な被害が地震に覆われた」 これでは、何を言っているのか分からない。

せめて、 Kobe was terribly damaged by the earthquake. くらいの訳ができないのか?

3 ニューヨークへ行きたいと思います。I want to go to New York.                  合格!

4 この列車は、急行です。This train is an express.                           合格!

5 整形手術を受けたいと思います。 I want to take orthopedic surgery.               合格!

6 この機械は性能が良い。     This machine is efficient.                      合格!

7 昨日友達と、大阪へ買い物に行きました。 It went shopping with the friend to Osaka yesterday.典型的な「誤訳」である。 正しくは、 I went shopping in Osaka with my friend yesterday. と言うのが英語!

8 名古屋は良い都市です。  Nagoya is a good city.                         合格!

9 相撲は日本の国技であると言われる。It is said that sumo wrestling is the Japanese national sport. だいたい良いが、他にも「国技」があるから、the Japanese national sport ではなくて、a Japanese national sport とすべきであろう。

10 右脳の働きと左脳の働きは違っている。 The function of the function of the right brain and the left brain is wrong.  人間であれば、こんな間違いは、しないと思われる。 The function of theright brain is different from that of the left brain.

 

ぴっぴの随想録.2000.2.13.23:22