翻訳ソフトを批判する 2000.1.16.作成
1)機械翻訳でいいのか?
最近、色々なウエッブ・サイトを見ていると、英語版らしきページが散見されるが、
何を言っているのか、さっぱりと理解できない「英語版」ページがある。国際化されて行く
日本に住む日本人として、また、世界に発信されているインターネットのページに、このように
訳の分からない英語ページが、氾濫することは残念遺憾なることだが。どうしてかということを
探って見たら、どうやら「翻訳ソフト」というものの仕業であるらしい。
よくテレビなどで、「テレビ・ショッピング」という番組でも、このコンピューターには、「翻訳
ソフト」をおつけしますから、外国のサイトを見ることもいとも簡単です、...等々言っているが
誇大広告ではないだろうか?
このことに、気がついたのは、海外で英語講演をする昔からの友人から、翻訳ソフト
でやったという「演説原稿」を見せてもらってからのことである。もちろん、昔MS-DOS の時代にも
「翻訳ソフト」という玩具のようなものがあって、実験してみたら実に馬鹿らしいもので
あったので、一度使って捨ててしまったが、現在の「翻訳ソフト」も大して進化していないの
ではないかと思われる。
中学生の時代から、45年も英語修行をしてきた小生にとっても、英語で読み、英語で
話し、英語で書くということは、決して楽な仕事ではない。海外文通や、他人に頼まれて
の論文翻訳、科学技術の翻訳や学生の弁論大会の弁論指導にと、すべて英米人の
指導を受けながら、英語の語感の修行を積んできた。 だから、本物と偽物との違いは
ちょっと見たら、やはり分かってしまう。自分で、達意で流麗な英語が書ける書けないは
別として、何がなにやら分からない機械翻訳で、世界に発信することだけはやめて
欲しいと思う昨今である。
2) お粗末な「機械翻訳」
前項で、概略を述べたので、実際に「機械翻訳」のサイトからダウン・ロードしてきた
翻訳ソフトによって、ごくごく簡単な「英文」を日本文に、また「日本文」を英文に翻訳して
お目にかけましょう。
なお、「営業妨害」となっていけないので、ソフト名と会社名はあえて伏せておきます。
1) 英語→日本語 (英日翻訳ソフトによる)
1 I have been studying English and English literature for the past thirty-six
years. → 私は、英語を勉強している過去36年のための英国の文学年。
(私の訳)→私は過去36年間英語と英文学を研究しています。
2 I was born and brought up in Wakayama prefecture.
→ 私は生まれた。そして、和歌山で開いた県。
(私の訳)→ 私は和歌山県で生まれ、和歌山県で育った。
3 He said that he was interested in Japanese culture and the Japanese
language. → 彼は、自分が興味があると言った日本の文化と日本人。
(私の訳)→ 彼は日本文化と日本語に興味があると言った。
「感想」 時制や単語、そして英文構造の複雑なものは、全くダメだなというふうに思います。
2) 日本語→英語 (日英翻訳ソフトによる)
1 私は和歌山で生まれました。→ I was born in Wakayama. (正しい)合格!
2 私は和歌山で生まれ、和歌山で育ちました。
→ It was born in Wakayama, and it was developed in Wakayama.
(私の訳) I was born and brought up in Wakayama.
3 この本は有名です。→ This book is famous. (正しい)合格!
4 趣味は読書と切手収集です。→ Hobbies are reading and stamp collection.
(私の訳) My hobbies are reading and stamp collection.
5 こんなことは初めてでした。→ Such was the first time.
(私の訳) I have never experienced such a thing./ This is the first time that
I have done something like this.
「感想」 短い日本語であれば、何とか使えるようですが、これくらいの英文が
分かる人であれば、勿論わざわざ「翻訳ソフト」を買う必要もないが、しかし「英語が
分からない人」がこれを買って、できあがった英文が「正しい英文」である」と思われると
大変なことになるだろうと思います。
(使用BGM=「冬っぽい曲99」 COPYRIGHT:Midi素材集
ぴっぷの随想録.2000.1.16.