| そうして少年はまた泣いていた。日の当たらない薄暗い部屋、窓の枠をにぎりしめ、過呼吸気味に肩を上下させる。 まだ、朝だった。もう時間の感覚もない。痩せ細って貧弱なケーシィ_それは自分の体格とよく似ていた_はここのところずっと目を覚ましていない。何度目かの呪詛を少年は呟く。それも虚しく空に消えた。埃が乱反射できらきら光っている。目障りだ、と思う。けれどそれすらもが少年にはどうでもよかった。 目に映るのは無知なるが故の白さ、救いようもなく愚かしいこの世界にひかりは無いのだと、自らに言い含め、そうしてまた少年は泪を流した。 --- ひとりの来客があった。しかし少年はそれをさして気にも留めていなかった。というのもそれは少年が平生より外のものを苦手とする性分だったからである。 |