白布を纏った指先がマツバの官能を的確に刺激してゆく。彼の躯は既にその監理下にはなく、翻弄されるままに感応して、その度に彼は口の端から悦楽が洩れ出すのを少しでも抑え込もうと必死になっていた。生理的に泪が滲む。ミナキは困ったような表情をして、それを舐め取ってやろうかと思うのだけれど、自分の舌の温度と彼の頬の温度の差に驚かせてしまうだろうことが忍びなくて、結局、指を目尻にもってゆく。指先が彼の泪を吸って、白い手袋に影が染みた。相手は肩をふるわせながら
かぶりをふって、はやく、とか細い声を出した。

 ミナキは指先の布を銜え、手を引っ張って手袋を外す。マツバが舌を咬みきってしまわないよう、その剥き出しの指を二本彼の口内へ滑り込ませる。微かな喘ぎ声のあとに、唾液が指に絡む感覚、もう片方の手を相手自身に這わせると、マツバはあっけなく意識を手放した。