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珈琲の科学
コーヒー生豆の化学成分/その6
 
目次
【1】脂質
【2】脂質の中身
【3】脂肪酸
【4】
【5】
【6】
 
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【1】 脂質
脂質は、糖質・タンパク質とともに、生体成分のうち、一次代謝に関係する物質群で、三大栄養素の一つです。
水に溶けにくくて、有機溶媒(クロロフォルム、エーテル、ベンゼンなど)に溶けやすい性質を持っています。
 
脂質は大雑把に、単純脂質、複合脂質、誘導脂質に大別されます。
単純脂質は、脂肪酸とアルコールがエステル結合したもので、
中性脂肪やワックス、ステロールエステルなどが単純脂質です。
複合脂質は、脂肪酸とアルコールの他に、リン酸・糖などが結合したものです。リン脂質や糖脂質が複合脂質です。
誘導脂質は、主として単純脂質から誘導されてできたものです。
脂肪酸やステロールなどが誘導脂質です。
 
脂肪酸とは、分子中にカルボキシル基(−COOH)を一つ持っている鎖式カルボン酸のことです。
 
 
【2】 コーヒー生豆の脂質の中身
 
アラビカ種とロブスタ種、それがコーヒーノキの2大商業品種です。
アラビカ種には15〜17%、ロブスタ種には10〜11.5%の脂質が含まれています。
 
コーヒー生豆に含まれる脂質は油滴、コーヒーオイル(油)として存在しています。
コーヒー生豆に含まれている脂質ですが、その大部分は胚乳にコーヒー脂質として存在しています。
残りのほんの少しの脂質は、コーヒー生豆の表面を覆っているコーヒーワックスとして存在しています。
その量は、コーヒー生豆の約0.24%くらいとなっています。
 
コーヒー生豆に含まれる粗脂質の組成は、次のとおりです
 
脂質の含量は、アラビカ種の方がロブスタ種よりも、約60%多くなっています。
それが、アラビカ種の方がロブスタ種よりも、香り(アロマ)・風味(フレーバー)が優れている理由の一つだと考えられています。
何故なら、ほとんどの芳香化合物は、オイル(油)に溶けるという性質を持っているからです。
 
コーヒーの油は、コーヒーの香り・風味を保つのに需要な役割を演じています。
それに、コーヒー生豆の脂質は、加熱反応の前駆物質として重要な成分でもあるわけです。
また、あるコーヒーの研究よると、コーヒー脂質とコーヒー飲料の品質との間に、ある一定の関係が存在していることが証明されています。
 
亜熱帯気候の条件下で、長期間に渡ってコーヒー生豆を保管しておくと、リパーゼという酵素によって脂質の加水分解が促進されて、酸価が高くなります(遊離脂肪酸濃度が増加します)。
そして、それが、オフフレーバーの原因となることもあります。
 
コーヒー生豆に含まれる脂質やカフェインは、コーヒー豆の焙煎工程を経ても、ほとんど減少することはありません。
しかし、コーヒー生豆に含まれるたんぱく質や糖質の量は、コーヒー生豆を焙煎することで減少します。
 
コーヒーオイルのトリグリセリドを構成する脂肪酸組成ですが、興味深いことに、食用植物オイルの綿実油とよく似ています。
 
 
【参考/酸価(acid value)】
油脂中の遊離脂肪酸量を示す数値で、油脂の変質を示す指標。
酸価が高いほど風味が悪くなります。
油脂に含まれる遊離脂肪酸は、アルカリによって中和します。
油脂1gに含まれる遊離脂肪酸を中和するのに必要な水酸化カリウムの量をrで表示して、その数値を脂肪酸の炭素数によって補正したもの。
 
 
【3】 脂肪酸
 
 
【4】
 
 
【5】
 
 
【6】