1回目の入院】

平成7821生協病院に入院。

 主治医の畑先生に大変お世話になりました。

パソコンで毎日身体の状態を書くようになる。先生も毎日何が書いているか楽しみにして、診察に来てくれました。(ALS)は入院する頃になると言葉を思うように話せなくなります。一番困るのは先生と看護師とのコミュニケーションです。

入院前、約2カ月間練習していたので、コミュニケーションに不便は感じませんでした。苦労したのはパソコンのスイッチがズレて打てなくなる事でした。呼吸が苦しくなって、身体をねじったり、痙攣するとよくスイッチがズレて打てなくなる。と妻に直してもらう、あまり、よくズレたので西村さんにスイッチの改良をお願いしました。針金で手にはめるように作り替えてくれました。痙攣してもずれなくなり、スイッチの悩みは解消してホッとしました。パソコンを打てなくなるとパニックになります。スイッチを改良してくださった西村さんに感謝しています。

【胃瘻の手術日、平成7年925日】

平成78に入ってから下障害が進み食べられなくなり、食事量がグッと減りました。体重は65キロあったのが42キロまで減っていた。飲み込みが悪くなるにつれ呼吸も弱ってきます。食事(ミキサー食)を食べると、よく引き込み身体を横向きにしてもらい、背中を叩き引き込んだ唾液を吐き出す回数が増えてきました。体力も落ちてくるし、体位を変えながら食事を食べるが、食事を飲み込んでも思うように飲み込めなくなり、食事量が日ごとに減ってきたので、主治医に相談して胃漏増設手術を受けることになりました。栄養と水分が足りなくなっていました。

胃瘻の手術は内視鏡と切開するのと二通りあります。』

私は局所麻酔で切開しました。手術の時間は、約30分です、麻酔の注射がチクリと痛い、後は、胃袋に穴を開けて皮膚に縫い付ける時、胃痛がします。痛いと言うよりは気持が悪く、血の気が引き顔色が真っ白になりました。手術後、4日間は痛みと熱で苦しむ、体力が弱っているので回復に時間が掛かります。

胃瘻手術から1ヶ月後にガストロボタンに取り換え注入を始める。少し体力が回復して病状が安定し、呼吸も楽になり、血液中の酸素は96mmHg、二酸化炭素52mmHgで、息苦しさを感じなく症状が安定してきたので、111日に退院をしました。

【寝たきりの在宅療養が始まる】

在宅療養をするのに、一番心配したのは入浴でした。

家に帰れば「芦原診療所」から主治医が週に1回往診、看護師の訪問が週1回。入浴は週1回「親和園」親切に送迎して入浴させて頂きました。1回の入浴料は(約800円)でした。

入浴施設が少なく、受け入れ可能な施設を探すのに、保健師さんが走り回り苦労して探して頂きました。

2回目の入院、平成7年1211日】

血中の二酸化炭素が60になり、主治医(田端先生)より入院命令。今度は気管切開をする覚悟で入院しました。入院すると安心し、精神的に落ち着き体の調子も安定してきました。呼吸も少し楽になり、カスレ声で妻を呼ぶことができ一安心しました。主治医(畑先生)がコミュニケーションの事を考え、気管切開をする時期を慎重に診てくださいました。

コミュニケーションに不自由しないよう意思伝達装置(パソコン)を長時間打てるよう練習に熱が入る。

『平成8116日、気管切開』

呼吸が苦しくても、なるべく気管切開を延ばそうと頑張りましたが、夜、眠ると無呼吸をおこし息苦しくなり目が覚め一睡もできなくなる。とうとう気管切開をすることになりました。覚悟はしていたものの、やはり全然声が出なくなると思うと、ショックが大きく悲しくなり、自然と涙が溢れました。

手術は局所麻酔だから手術の様子がよく判りました。気管を切開する前に、先生が大声で声かけてくれます、気管を切開すると、急に口に空気がこなくなるので「呼吸ができない死ぬと思い」必死に呼吸をしようと大きく口を開け呼吸しても空気がこないのでパニックになりました。今、思うと夜店の金魚のように、口を大きく明けてパクパクしていたんだろうと思います。

手術後、出血が多くて血が止るのに2週間くらいかかりました。気管の刺激が強い方なので、気管の吸引をするたびに痙攣がすごくするので気管の吸引が苦痛になりました。カニューレを少し触られても痙攣をするし、時々襲って来る呼吸困難に苦しみました。まだ、自発呼吸はまだ強く、カニューレに痰がからむと刺激してブーと息を吐き出すと、痰がフィルター(人工鼻)に付着して詰まり呼吸困難を起こし狂う。妻に知らすのにパソコンを打つ間が無くて、足でベルを鳴らしても気がつかず、フィルターが詰っているのを気付いてもらうのに苦労しました。

◆ 体を横向けると、よく痰を吹き出すので、横向きになる時はフィルターを外してもらうようにしました。そうするとフィルターが詰らなくなり安心して横向きになれる。少しの間、フィルター恐怖症になり、いつも側に誰かいないと不安になってノイローゼになる。こんなとき声が欲しくなる。

夜は余り眠れずに30分毎の吸引で、妻は睡眠が取れずに疲れ切った様子でした。少し落ち着いて1時間毎の吸引になり、唾液が飲み込めないので口からの吸引がほとんどでした。初めてのカニューレ交換は出血しましたが、思っていたよりも楽に入れ替えができ、カニューレ交換は苦にならなかった。

気管切開に慣れて落ち着いてくると、よく食べている夢を見て、一生懸命に噛んで食べている所で目を覚すと、口の唾液を吸い取るために入れているティシュペーパーを噛んでいました。

◆ 呼吸回数は1分間で25~30回と早いですが、息苦しさも治まり、病状が安定し体調が良くなって、3月15日に一時退院する事になりました。

 ボーカレード、カニューレを使用。(サイズ7.5)


2回目の在宅療養生活】

気管切開をすると入浴を引き受けてくれる施設が少ないので、引き受けてくれる施設を探すのに時間が掛かり退院が遅れました。和歌山市保健所の保健師の高橋さんが、また走りまわり苦労して入浴施設を2ケ所探して頂きました。そこで決めたのが「老人保健施設かまやま苑」でした。

 3回目の入院、418日】

日ごとに息苦しさが増し18日の早朝、今までに無い呼吸困難に襲われ、身体中に脂汗かき必死に腹式呼吸をしても息苦しさが治らず、早朝、主治医に往診に来て頂きました。パルスオキシメーターで酸素92%~94%で、脈拍は130~160回と早い。ドキドキして息苦しさを訴えると、先生は落ち着いたもので、まだまだ、顔色が赤いうちは大丈夫だから死なないよ。と言ってあわてない。昼まで様子をみても、息苦しさが治らず、救急車を呼んで入院しました。

【呼吸器装着、CV2000425日】

病院に着くと安心して少し楽になる。昼間は起きているので呼吸を一生懸命する。まだ我慢できたが夜になってうつうつ居眠りをすると、息苦しくなって看護師さんを呼んで吸引をしてもらう。吸引すれば刺激で痙攣で呼吸ができるから少し楽になるが、夜寝れば呼吸困難をおこさないか心配で眠れない。苦しくて眠れないと主治医に言いました。

呼吸器装着は、最初は夜だけ着ける予定で、練習のつもりで付けましたが、一度、呼吸器を装着すると楽になり力が抜けました。少し呼吸器を外すと息苦しく、もう呼吸器を外せなくなりました。自力で呼吸をしなくても定期的に一定量の空気が送らてくるので、ずいぶん楽になりました。まだ慣れていないので不安で仕方なかった。呼吸器(CV.2000)を付けると呼吸器に任せ力を抜いて安静にしていました。すると楽で、これで必死に呼吸をしなくても死なない、と思い安心しました。呼吸器を付けるのに思っていたほど違和感がなかったです。

 日本ALS協会近畿ブロックの会報を読んでも、先輩達が呼吸器装着すると呼吸器のタイミングに合わすのに、苦労話や呼吸器を付けたときのアドバイスを書いているのを読んで大変参考になりました。

【呼吸器の設定】

最初は、1分間に呼吸回数15回、換気量500ccに設定。酸素が一定量送られてくるので楽になり、今までの疲れがでたのかウツウツ気持良く居眠り、畑先生は血液を何回も取って、血中の「二酸化炭素・酸素」の濃度を検査して、少し酸素が多かったのか、回数を1回少なくすると目がさえて酸素が凄く少なく感じ息苦しさを訴えました。

酸素が多すぎてもいけないので、我慢して機械に合わすように言われましたので、じっと我慢していると少し楽になったので暫く様子をみる。夜は少し眠れるようになるが、昼間は酸素が足りなく感じて時々息苦しくなるので、換気量を変更してもらう、呼吸回数12回換気量600ccにしてもらうが昼間は調子が悪い、もっと酸素を多く欲しいと訴えました。

いろいろ試した結果落ち着いたのが、呼吸回数10回、換気量700ccに設定、すると酸素を吸ってる感じがして満足感がしてきた。私に合った呼吸器の設定は、回数よりも、一回の換気量を多くする方がいい。深呼吸のような感じがして、満足感があり安定してます。

    カニューレのヒモを強く縛ると苦しいと思い、初めは、ゆるいめに縛ってもらいました。呼吸器のホースに引っ張られたり、自発呼吸が出たときはカニューレが動き気管を刺激するので、自発呼吸と呼吸器がバッティングし、刺激で痙攣して苦しみました。カニューレのヒモを強いめに縛るとカニューレが固定され楽になりました。

【在宅用呼吸器、PLV100 装着】

627日に呼吸器(CV-2000)から(PLV-100)の在宅用呼吸器に交換する。

(PLV-100)に交換すると「加湿器人工鼻」はトラブルの原因になるのでなるべく付けない方がよいとの事です。慣れるまでは空気が入いると冷たい感じがし、喉が乾くような感じがします。その代わり、痰の量は減りますが、粘くならないように水分量が減らないように注意が必要。「2001年10月に入院したとき痰がカニューレに詰り加湿器を付ける。」

 

 【在宅用呼吸器・PLV-100

◆ 07年12月、現在の換気量。

呼吸回数13回/1分。 換気量700cc/1回。


先輩達の活動のお陰で、呼吸器のメンテナンスとリース代金は丁度、医療保険の対象と認められる。


《在宅呼吸器について》

商品名

PLV100

メーカー名

米国レスピロニクス社

国内輸入元

フジ-レスピロニクス

携帯可能型か

携帯可能型です

 特徴

(1)呼吸器の重量(13kg

(2)内部バッテリーの持続時間(2時間)

(3)作動時の音が静か

 欠点

わずかな誤差を見逃さずに表示が変化してしまう場合がある。

加湿器/人工鼻は付けてません

(45cm)の延長ホースを付けています。

『一回肺に入った空気を全部排気せずに、延長ホースに残った湿った空気と新しい空気を再度吸入』

【外泊、729日〜731日】

在宅呼吸器にも慣れ体調も安定しているし、車椅子に乗って病院を散歩の練習と退院の準備を始める。2泊3日の外泊も調子がよく外泊できて、在宅療養に少し自信がつきました。

【人工呼吸器在宅療養】

平成885に退院して人工呼吸器在宅療養生活が始まる。家に帰ると子供達が出迎えてくれ、子供達の顔を見て笑うと子供達が笑顔で出迎えてくれました。子供達もこの日を待っていたんだ。と思うと嬉しくなりました。本当に退院して良かった。

【在宅に向けての用意】

 子供達にアンビューを使えるように練習、家族全員アンビューを使えるようにしておけば安心して在宅療養ができます。

呼吸器の回路予備(2セット)/カニューレ予備(1個)/吸引器2台(1台は三電源の吸引器)/アンビュー/吸引セット/このくらいは最低必要です。

在宅療養生活の中で、もしカニューレが抜けたり、痰でカニューレが詰った時、緊急事態に備え、いつでも、カニューレを交換できるように、妻はカニューレ交換の練習しています。

 

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